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  「歩く〜夏の大山に登ろう!〜」に登場した大山の史跡や自然についてわかり

  やすく解説します。これを読めば、夏の大山登山がもっと楽しくなるゾ!!

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●阿弥陀堂(あみだどう)
 大山寺に現存する寺院の中では最古の建築物で、平安 初期に創建、藤原期に建立されました。しかし亨禄2年 (1529年)に山津波で倒壊し、天文21年(1552)に現在 の場所に再建されました。本尊は、仏師・良円の作とい われる丈六(2.79メートル)の阿弥陀如来で、その両脇 には、観音と勢至の両菩薩を安置しています。建物、仏 像とも国の重要文化財に指定されています。
 だいせん
 みつばつつじ
●大山の高山植物
 夏の大山の登山道周辺や頂上付近で 見られる高山植物です。中にはここでしか 見られないものもありますよ!


●ブナ林
 大山を代表する 樹木で、伐採や放 牧など人の手が入 っていないところ は自然林としてブ ナ林が形成されて います。ブナ林の なかには高木層、 低木層、草木層な ど植物の住み分け がみられ、たくさ んの動物も見られ ます。


ゆきざさ
     しゃが
  だいせんくわがた 







  だいせんきすみれ

●ダイセンキャラボク
 キャラボクはイチイの変種で、東北から中国地方にかけての 日本海側の山地に分布しています。大山では、「ダイセンキャラボク」 の名で親しまれ、八合目(標高約1,600m)を過ぎたなだらかな 斜面に、日本最大の大群落を形成しています。 特別天然記念物に指定されており、鳥取県の県木でもあります。
くがいそう



 









 昭和60年に「大山の頂上を保護する会」が結成され、「一木一石運動」が始まりました。 これは、登山者によって踏み荒らされた大山の山頂に何とか緑を取り戻そうと、地元の自然保 護団体、山岳関係者、行政などによって保護運動に取り組むこととなったものです。
 大山山頂は、年々増加する登山者の足によって昭和50年代から急激に緑が減少し、 保水力を失って雨水による浸食溝がいたる所にできてしまいました。そこで、山頂に石 を持って登り、浸食溝を埋め、植物の苗を植え、コモをかぶせて保護をしたり、木道を整備し、 踏み荒らされないように官民協同しての取り組みとなったわけです。写真をご覧いただければ おわかりいただけると思いますが、今山頂は悲惨な様相を呈しています。
 現在少しづつその成果は現れてきていますが、残念ながら緑の完全復活にはほど遠い状況です。 大山のきびしい自然環境も大きな要因ですが、せっかくのコモを座布団がわりに使ったり、 ロープを乗り越え苗木のうえを歩いたりと、心ない登山者が後を絶たないという悲しい現状もあります。
 「山は崩れるのが自然の摂理」というご意見もあります。しかし、大山の場合は、人間が自然を壊したのです。それなら、人間が山に対して「償い」をしていくべきではないでしょうか。
 大山の自然をまもっていくために、山をそして自然を愛する皆さんのお力をよろしくお願いします。併せまして、きれいな山頂となるよう、ごみの持ち帰りにもご協力をお願いします。